「4つのなぜ」から見る
生物学のおもしろさ
(5回連続講座)
ひとつの問題にはひとつの解答しかないというわけではありません。オランダの動物行動学者であるニコ・ティンバーゲンは、「4つのなぜ」という思考の枠組みを提案しました。4つの要因と番外編で、生物の進化に迫ります。私たちが日常で目にするさまざまな問題にも応用できるかもしれませんよ。
講座紹介
受講料 | 3,000円 |
定 員 | 30名(先着) |
申 込 | 講座は終了いたしました。 |
①究極要因-なぜ変わった生き物がいるのか-
日 時 | 2019年6月10日(月)19:00~20:30 |
場 所 | まちなかキャンパス長岡3F 301会議室 |
講 師 | 昆虫はかせネットワーク 鈴木誠治 |
内 容 |
生物を見る上で、進化的な視点はとても重要です。ニコ・ティンバーゲンの「4つのなぜ」という進化の考え方を、実例を挙げて説明します。ひとつめの「なぜ」は究極要因。へんてこな生物の行動は、究極要因という進化の視点で見るとどのように解釈されるのか考えてみましょう。 |
②番外編-生き物の力を活かした農業は可能か-
日 時 | 2019年6月17日(月)19:00~20:30 |
場 所 | まちなかキャンパス長岡3F 301会議室 |
講 師 | 新潟大学創生学部 准教授 小路晋作 |
内 容 |
農地にすむ生物たちの機能を活かした害虫管理法は、紀元前から世界各地で試されてきました。植物・害虫・天敵の相互関係にまつわるさまざまな「なぜ」を応用し、持続可能な農業につなげることは可能なのでしょうか?アフリカの事例を中心に、保全型害虫管理の最前線を紹介します。 |
③至近要因-ムシのフシの不思議-
日 時 | 2019年6月24日(月)19:00~20:30 |
場 所 | まちなかキャンパス長岡3F 301会議室 |
講 師 | 森の学校キョロロ 研究員 富塚茂和 |
内 容 |
2つめの「なぜ」は至近要因。昆虫の体や脚は、多数の「節」が連続して並ぶことで構成されています。この多様な形態や行動は、節をさまざまな形に変化させ、環境に適応することで獲得されました。飛翔や遊泳、捕獲といった昆虫の行動と形態の関わり、その進化を至近要因から考えます。 |
④系統要因-伸縮自在?クワガタムシの大アゴ進化-
日 時 | 2019年7月1日(月)19:00~20:30 |
場 所 | まちなかキャンパス長岡3F 301会議室 |
講 師 | 長岡市立科学博物館 学芸員 星野光之介 |
内 容 |
3つめの「なぜ」は系統要因。雄が巨大なアゴを持つことで有名なクワガタムシですが、実は小さなアゴしか持たない種が存在するなど、姿形は多様です。彼らのアゴは進化の過程でだんだん大きくなったのでしょうか?DNA解析に基づく最新の研究から、進化の歴史に迫ります。 |
⑤発達要因-シロアリが複雑な社会を手にいれた理由-
日 時 | 2019年7月8日(月)19:00~20:30 |
場 所 | まちなかキャンパス長岡3F 301会議室 |
講 師 | 富山大学理学部 准教授 前川清人 |
内 容 |
最後の「なぜ」は発達要因。生物が示すさまざまな特徴は、個体が発生する過程で具体的につくり上げられます。ある特徴的なかたちに進化した理由は、それがどのようにつくられるのかを調べることで見えてきます。社会性昆虫(シロアリ)の研究をモデルケースに、生物の進化について考えます。 |